反射区療法

反射というと、熱いものに手を触れた時に思わず手を引っ込める脊髄反射を連想します。生理学的には感覚刺激が感覚神経を通り脊髄神経でユーターンして運動神経を通じ筋が無意識的に反応する事ですが反射区療法とは全く関係が無りません。

内臓器の異常が体の表面に痛みとして現れる内臓−体性反射が知られています。反射区療法はその反対の体性ー内臓反射を応用したものと言えるかもしれませんが、大半は施術の対象を体の一部に限定しています。

内臓−体性反射
心臓 右T2〜T3 左T2〜T7(左胸・左肩、肩甲間部等)
横隔膜C3〜C5 胸部呼吸筋・気管支T1〜T5 (頚部・肩・胸背部全体)
右T7〜T8 左T6〜T9(上腹部・肩甲骨下角部主に左側)
肝臓 T6〜T11(左肩・肩甲骨下角背部) 全身倦怠感
胆嚢 T6〜T11(上腹部・肩甲骨下角背部)
膵臓 T6〜T11(左上腹部) 全身倦怠感 痛みとしてほとんど感じない。
腎臓・尿路 腎盂T10〜L1 尿管T11〜L3 膀胱S2〜S4 膀胱出口L1〜L2(腰部・側腹部・下腹部・内股)
虫垂右T11〜L1(右下腹部、ランツ点、マックバーネー点)
卵巣・子宮 T10〜T12(下腹部・上腰部・)
精巣・前立腺 T10〜T12 S2〜S3(内股・上腰部)

しかし、ここでいう反射区とは手や足など一定の範囲内にあり、身体の各器官、または各部位へとつながる神経が集中している所で、反射区を刺激すると、それに該当する内臓器が活性化するというものです。ハンドマッサージなどは手の反射区を利用したもの。足裏の反射区を利用したものがフットリフレクソロジーと言われています。反射区を押すとそこに対応する内臓が悪い場合には、痛く感じます。リフレクソロジーは、REFLEX(反射)とOLOGY(学や論の意味する接尾語)を合わせた造語です。

反射区療法の概要

中国古代の有名な医学書「黄帝内経」(素問・霊枢)の中に「観趾法」(あしを観る方法)という記述があるそうです。この「観趾法」が唐の時代に日本に伝わってきて、今日の鍼灸術「足心道」や「指圧」に発展し、その後、ヨーロッパやアメリカにも伝わったと言われます。

リフレクソロジーは、アメリカが発祥とされ、1913年米国人医師であるウィリアム・フィッツジェラルド博士が、「観趾法」を西洋医学の観点から研究したものともいわれています。その成果は米国医学界に「健康のための反射学」として発表され「区域療法」(ゾーン・セラピー)として注目されました。

アメリカの理学療法士、ユーニス・イングハム女史は、フィッツジェラルド博士のゾーン・セラピーを発展させ、足の特定の部位(反射区)が身体の各部位に対応していることを突き止め、フットチャート(足の地図)を作りました。フットチャートは「足裏反射区図」と呼ばれることもあり、点としてのつぼではなく面としてとらえているところに特徴があります。

イギリスでのリフレクソロジーは看護婦のルネ・ターナーらの活動により、数年にわたるデータの収集と実証的・科学的・医学的な検証を経て、さらに議会の承認も得て、通常の保険医療にも組み込まれています。またカルテにを作成し、長期的な視点で、施術内容と患者の症状の変化を記録し分析を行っています。

オステオパシーのチャプマン反射は、アメリカのオステオパスのフランク・チャプマンが1930年代、体の特定の部位を刺激すると、特定の臓器のリンパの流れが増加するという作用を発見し「神経リンパ反射」とよんだものです。これは体幹を中心に一部は四肢にも分布します。

カイロプラクティック・ドクターのヴェネットは、頭の特定の部位を触ると、特定の臓器や構造の血流に影響を与える事を発見し「ヴェネット反射」と呼ばれた。更に1960年代中期、ドクター・グッドハートは、特定の「ヴェネット反射」を刺激すると弱い筋肉を正常な強さに回復できる事を発見し「神経血管反射」と呼ばれた。

日本の反射区療法

日本では「英国式」と「台湾式」(別名若石健康法ともいう)と呼ばれるものが有名ですが、いずれも元はアメリカが発祥です。
「中国式」と呼ばれるものもありますが、その中で観趾法(かんしほう)と呼ばれる手技はリフレクソロジーとは発展の歴史は異なるもののようです。
 英国式リフレクソロジーは、元JALキャビンアテンダント藤田桂子がイギリスでの経験をもとに「英国式」と銘打ち、駅内、駅直近を中心に店舗を展開したのをきっかけに、多忙なOLやサラリーマン層を中心に利用者が広がり、それに追随する形で類似の店舗が広く普及しました。短時間で気軽に利用できる点、清潔で上品な店舗と施術者の洗練された応対、施術中に本人が実感できる即効性、明朗な料金システムなどのサービスで評価されたようです。

台湾式と呼ばれるものは、英国式にくらべ刺激が強いとされています。

   反射区療法の反射区図   マウスを乗せると拡大します

反射区療法で使われる反射区の地図(チャート)のサンプルをいくつか紹介します。

英国式フットチャート ハンドチャート
足裏反射区図 ハンドチャート
台湾式足裏反射区図
足裏反射区図1   足裏反射区図2
足裏反射区図4 足裏反射区図3 足裏反射区図5
神経血管反射区図
神経血管反射1 神経血管反射2
神経血管反射3 神経血管反射4
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