デュピュイトラン(Dupuytren)拘縮
部位手指 症状運動制限
原因その他 対処専門医の診断

手掌の腱膜が肥厚収縮して,環指と小指が伸ばせなくなる。男性に多く,遺伝的素因が関与する。

デュピュイトランの病理
手掌腱膜

手のひらの皮膚の下側には、「手掌腱膜」とう膜があり、靭帯のような役目を果たしています。この膜は、「長掌筋腱」からつながって、指先に伸びています。この手掌腱膜が縮んで、手のひらや指が拘縮(伸びなくなる)、変形する病気を「デュピュイトラン拘縮」といいます。
 デュピュイトラン拘縮の原因は不明ですが、発症には、手掌腱膜の線維化が関係しています。線維化により、手掌腱膜に結節ができ、周囲の血管や神経を巻き込んで、縮んでいくため、手のひらや指に、拘縮や変形が起こると考えられています。
 デュピュイトラン拘縮は、特に薬指(環指)と小指によく発症します。また、両手に起こることもよくあります。発症部位は、指先から2番目の関節と指の付け根の関節で、指先の関節には発症しません。また、症状が強い場合は、指先から2番目の関節の甲側や足の裏などの結節を合併する場合もあります。デュピュイトラン拘縮は、50〜60歳代の男性に多い病気で、糖尿病の人に比較的多くみられます。

医療機関での診断

デュピュイトラン拘縮は、問診と診察でほぼ診断がつきます。問診では、家族に同じ病気にかかったことのある人がいるか、手のひらをけがしたことがあるか、変形が進行する速さなどについて聞かれ、診察では、指の変形などを調べられます。また、手掌腱膜にできた結節と腫瘍との鑑別も行います。

医療機関での手術療法

デュピュイトラン拘縮の治療には、手術を行いますが、再発することも少なくありません。手術には、「手掌腱膜すべてを切除する」「病変部の腱膜だけ切除する」「病変部の腱膜を切る」などの方法がありますが、主に病変部の腱膜切除が行われています。
 病変部の腱膜切除にも、手のひらをジグザグに切る「ゼット形成術」と、手のひらを横に切り、腱膜切除後は、傷口が自然にふさがるのを待つ「開放療法」があります。どちらの手術も、拘縮や変形が強いほど、手術が複雑になり、手術後のリハビリテーションにも時間がかかりますから、病状がひどくならないうちに、手術するのがよいと思います。

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