成人のばね指
部位手指 症状痛み
原因加齢変性 対処専門医の診断

中年女性の母指,中指,環指に多い。指の屈伸時に弾発現象が起こり,MP関節掌側に圧痛のある小結節を触れる。

ばね指の病理
ばね指

ばね指は、屈筋腱の腱鞘炎が進行して起こります。屈筋腱の腱鞘炎が進行すると、滑膜が腫れ、滑液が多量に分泌されて、滑膜性腱鞘にたまります。その滑液が、指を曲げたときには指の付け根の辺りにたまり、小結節をつくります。そして、指を伸ばそうとすると、その小結節が靭帯性腱鞘に引っかかります。
 そのため、指を伸ばす際に引っかかる感じがしたり、指を伸ばそうとすると、指がはじかれたようになることがあります。また、指の付け根の関節が痛んだり、こわばりを訴えることもあります。症状が悪化すると、指を曲げられなくなったり、まっすぐ伸ばすことができなくなります。

医療機関での診断

ばね指が疑われる場合
 手のひら側の指の付け根の部分を触って指を曲げ伸ばしすると、皮膚の下で出っ張りのようなものが移動するのがわかります。この場合は、ばね指を起こしている可能性が高くなります。

医療機関での保存的治療法

患部をなるべく動かさない
腱鞘炎の場合、患部を安静にして、動かさないようにすることが大事です。手指を使う必要のある場合は、できるだけ、健康なほうの手指を使うようにします。
 ドケルバン病の場合は、親指が動かないように、包帯で固定するのもよいでしょう。固定する場合、指先の関節が動くようにしておくと、仕事などへの支障を軽減できます。仕事や家事などで、手指を使わないようにするのは、なかなか難しいと思いますが、無理のない範囲で、安静を心がけることが望まれます。
ステロイド薬の注射をする
症状が強い場合は、滑膜性腱鞘の内部に、抗炎症作用のあるステロイド薬を、直接注射します。1回の注射でよくなることも多いのですが、症状が改善されなければ、1週間ほど間隔を空けて、再注射します。
 注射は、1週間程度の間隔で3〜4回行います。それでも痛みが残っている場合には、1か月ほど休んでから、再び注射を行うこともあります。

医療機関での手術療法

一般に、手術は、局所麻酔をかけ、切開して行われます。腱鞘滑膜の一部を切除する手術が行われます。手術後1週間〜10日ほどで治りますが、手術直後は、患部を水につけないように注意するとともに、安静を心がけます。

ばね指の予防法

手指に負担をかけすぎないことも大切です。日常生活のなかでは、次のことに注意しましょう。
手指の付け根への刺激を避ける:物を手に持つと、手指の屈筋腱に負担をかけます。バッグは、手に持たなくてすむように、肩にかけたり、背負うタイプのものを使うとよいでしょう。また、ゴルフのクラブやテニスのラケットなどを握ると、強い刺激が加わります。腱鞘炎を起こしやすい人は、道具を握るスポーツは、ほどほどにしましょう。
細かい作業は休憩を挟む:編物やキーボードを使った仕事など、手指を使う細かい作業を、長時間続けることは好ましくありません。定期的に休憩をとりましょう。
 そのほかにも、日常生活のなかで、無意識のうちに、手指に負担をかけていることがあると思います。日ごろから、手指に過剰な負担をかけないように注意したいものです。

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