脊柱側弯症(特発性側弯症)
部位脊柱 症状変形
原因その他 対処専門医の診断

思春期の女子に多い。肩の高さや前屈位で背部より診たときの胸郭の左右差に注意。多くは特発性だが,他の原因も調べる。

 
脊柱側弯症の病理

背骨自体に問題がある側弯で最も多いのは「特発性側弯症」と呼ばれるもので、思春期までの子どもに発症します。男子より女子に圧倒的に多く、一度弯曲が始まると成長しているうちは進行し続けます。「特発性」という名がついているように原因は不明ですが、近年は減少傾向にあります。

医療機関での診断

特発性側弯症は、ほとんどが学校検診で見つかっています。脊柱側弯では背骨にねじれが生じるので、ポイントを知って注意深く観察すれば家庭でも見つけられます。  エックス線検査を行えば脊柱側弯はわかります。側弯が見られれば、正面像で、弯曲の上端と下端の椎骨が成す角度から「側弯度」を調べます。20度以上が側弯症で、10度以上20度未満は側弯状態とされます。

 次の4項目に該当するものがないか、チェックします。当てはまる場合には、脊柱側弯が疑われます。

脊柱側弯のチェック法
@両手のひらを合わせて、力を抜いておじぎをさせ、左右の背面の高さに差がないか(前屈テスト)。
Aまっすぐに立って、体の脇の緑のカーブに左右の差がないか。
Bまっすぐに立って、肩の高さに左右の差がないか。
Cまっすぐに立って、肩甲骨の高さや突き出し方に左右の差がないか。
医療機関での保存的治療法

特発性側弯症では、側弯度が30度までの場合は経過観察とし、30〜50度程度の場合は装具療法が行われます。弯曲を矯正した状態を保つ装具を装着し、側弯の進行を食い止める治療です。一般に側弯度が50度以上になると肺の機能低下や心臓への負担が問題となるため、手術が必要になります。

小中学生の軽い側弯症(側弯度20〜25度以下)の場合には、医師の指導のもとで「運動訓練」が行われます。姿勢に関与する背筋、腹筋、殿筋、大腿部の筋肉などを強化するものです。また、3〜6か月ごとに診察を受け、側弯の進行を調べる必要があります。

「装具療法」:軽度ないし中等度の側弯症(側弯度25〜45度程度)に対しては、側弯の進行を食い止め、弯曲を矯正し、矯正した状態を保持する目的で、装具による治療が行われます。装具には、上部が首まで達する長い装具と、わきの下の高さにとどまる短い装具とがあります。最近は、服を着ると目立たず、身のこなしの不自由さも多少軽いことから、短いタイプが主流になっています。
 骨の成長が止まるまで、入浴時を除いて装着し続けるのが原則です。また、装具をつけたまま行う運動も大切で、姿勢に関与する筋肉の強化トレーニングのほか、さまざまなスボーツも勧められます。装具をつけたままでも、ほとんどのスポーツが可能です。
 16〜17歳で骨の成長が止まった後、2年ほどかけて徐々に外していきます。まず、昼間は外して夜間だけの装着にし、次に夜間も外すという順序になります。

医療機関での手術療法

原則として、重度の側弯症(側弯度45度以上)で、10歳以上の場合に行われます。10歳以上なら、手術をしても身長の伸びにあまり影響がないからです。ただし、急速に進行することが明らかな場合には、10歳未満で手術が行われることもあります。

いくつかの手術法がありますが、「ハリントン法」が主流となっています。これは、弯曲している脊柱をできるだけまっすぐに矯正し、そこに支えとして金属の棒を添え、脊柱の後方から固定する手術です。手術後1か月ほどの入院が必要になりますが、最近は入院期間が短くなる傾向にあります。

日常生活での対処法

活発に体を動かすように努め、筋力を強化することが大切です。筋力強化は、側弯の矯正や、矯正した姿勢の保持に役立ちます。
 悪い姿勢が原因の機能性側弯は、姿勢を正すように心がけ、適度の運動を行い、バランスよく栄養をとることで、ほとんどが自然に改善してきます。20度以下の側弯があっても、ほとんど目立ちません。

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