老化に伴う肩こり・首の痛み

肩こりや首の痛みなどが起こる病気を原因別に大別すると、加齢性(変性)、外傷性、腫瘍性、炎症性の順に多く、特に高齢者では、加齢性の病気が断然多くなります。当然、高齢者に多いのですが、症状のない50歳代の人でも、エックス線検査を行うと、70%以上に何らかの加齢変化が見られます。

ヒトは視覚に頼る動物であり、視覚情報を得るために、頚椎は背骨のなかでも最も多様で広範囲、そして高頻度の動きをしています。それが、椎間板、椎間関節、靭帯など動く部分に負担をかけ、特に椎間板を中心に加齢変化を生じやすくしています。

主な病気には、椎間板変性や椎骨の変形などによる「頸椎症」や椎間板の中身が飛び出す「頚椎椎間板ヘルニア」、背骨をつないでいる靭帯が厚く骨のようになる「脊柱靭帯骨化症」などがあります。

特に、頚椎椎間板ヘルニアの場合は、肩から指にかけての痛みも見られます。肩から腕に響くように痛んだり、手のしびれなどを伴う場合もあります。

肋骨とつながって胸郭を形成する胸椎は運動性が低く、加齢変化が少ないため、胸椎症や胸椎椎間板ヘルニアはまれです。

老化は避けられないが、病気はある程度避けられる

頸椎や胸椎に起こる病気の多くは、椎間板や骨などの加齢変化、いわゆる老化に伴って起こってきます。年を重ねていく以上、老化を避けることはできません。しかし、誰もが病気になるわけではありません。

背骨に加齢変化が起きても、病気に至らないためには、自己管理が大切です。痛むときには無理をせず、「してよいこと、悪いこと」を考えましょう。反り返ると悪化するなら、そういう姿勢を避け、温めたほうが楽になるなら、温かくしましょう。

年をとって椎間板が傷んだり骨が多少変形しても、そのために動けなくなったり、生活に支障をきたしたりしなければ、問題にはならないのです。悪化を招く状況を避けるようにすれば、痛みなどの症状は出にくくなります。

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